大分県立芸術文化短期大学 COMMUNICATION |
コミュニケーション学科だより 第12号 1997年(平成9年)9月10日発行 |
実りの秋、収穫の秋に向けて
コミュニケーション学科長 三宅正太郎
エルニーニョ現象の影響で、「冷夏」と予想されたにもかかわらず、ずいぶんと暑さが厳しかった今年の夏でした。さらに台風が例年になく数多く日本に上陸し、各地で大雨を降らせ、さまざまな被害をもたらしました。
しかし、秋風が吹くこの頃では、郷(さと)では稲穂が頭を垂れ、山では木々が実を結んで、豊かな収穫の秋を予想させています。
今年から、就職協定が廃止され、企業の側も学生の側も手探りの状態です。特に、女子学生の就職が「土砂降り」だの「超氷河期」だのと新聞紙面をにぎわしていましたが、幾分景気が持ち直し、明るさが見えてきていると言われています。
2年生の諸君は、この夏リクルートスーツに身を包み、凛として会社訪問に、就職試験に大忙しだったと思います。もうすでに就職が内定した人は、これから卒業研究に、「さあ頑張るぞ」と本腰を入れ、文献探しに調査に、実験に頑張っておられるでしょう。
一方、いくつも受験はしているもののまだ決まらない、と焦っている人もいるでしょう。ただ何となく、漠然と口を開けて待つのではなく、自ら開拓する意気込みでがんばって下さい。今からでも遅くはありません。あきらめないで、自分をしっかり見つめ、職業についての自分の考えをはっきり持って下さい。
1年生の諸君は、この秋、大学生でしかできないことを発見してほしいです。アルバイトなどでのお金儲けは卒業してからでもいつでもできます。学生時代に経験した学園祭やサークル活動やボランティア活動は、長い人生での財産になるでしょう。
夜を徹して、異なった学科や学校等のさまざまな人たちと同じ目的のために協力して一つのことをやり遂げる、その中で、自分とは違ったものの見方、考え方があることを発見するでしょう。また、卒業研究や就職についての考え方なども交流できるでしょう。
各研究室を訪問して、先輩たちがどのような研究や就職活動をしているのかを見たり、聞いたりするのも良いでしょう。もっと多くの人と交流して、情報を集め、学園生活を実り多いものにしましょう。